|
前回(vol.03)「国民年金の保険料が納められないときは『免除』(4分の1納付などの一部納付も含む。以下同じ)を検討してみましょう」とお話ししました。相談者の息子さんはどうでしょうか?
>>所得の高い親と同居していると、免除は受けられない?
免除を受けるには「本人、本人の配偶者、世帯主」のいずれも前年の所得が一定額以下であることが条件となります。息子さんに所得はありませんが、世帯主(こちらのお宅では会社員の夫)の所得が多いため、免除を受けられそうにありません。
>>免除は無理でも猶予なら受けられる?
そこででてくるのが、「若年者納付猶予※」(30才未満に限り所得審査の対象から世帯主をはずす)と「学生納付特例」(学生等に限り本人のみの所得で審査する)。「免除」との違いは「猶予(ゆうよ=支払いの延期)」であること。簡単にいうと「審査基準は免除より緩やかですが、10年以内に納付(追納という)しないと将来の年金額には反映しませんよ」というもの。息子さんは「若年者納付猶予」が受けられそうですね。
※若年者納付猶予の制度は平成17年4月から10年間で終了する予定です。
>>それなら未納と変わらない?いえいえ、とんでもない!
「なんだ、どうせあとで払わないといけないのなら未納でも同じじゃない」と思った人は要注意です。次のような大きな違いがあります。
(1)将来年金をもらうには原則25年の資格期間を満たす必要があります。「猶予」や「免除」を受けた期間は保険料を払っていなくても資格期間に入れることができます(ただし金額には反映しません)。
(2)病気やケガで障害になったとき、障害になる前の一定期間保険料を納めていないと障害年金がもらえません。具体的には、「初診日の前日において前々月までに3分の2以上保険料を納付しているか免除・猶予をうけていること、または直近1年間に未納がないこと」となっています。
(3)保険料の納付期限は2年ですが「猶予」や「免除」を受けた場合は10年に延びます。2年では納められない人でも、10年以内には収入が増え保険料を納付できるようになるかもしれません。納付すれば年金額が増えることになります。3年度目以降の保険料には加算額がつくので注意してください。
■■アドバイス■■
「年金なんかどうせもらえない」という若者が多くいますがあとで後悔しないようにしたいものです。若年者納付猶予・学生納付特例・免除の申請は住所地の市区町村役場の国民年金の窓口か社会保険事務所まで。
(社会保険労務士 笠谷亜紀子・原田純代)
|