知っておきたい 主婦のための年金講座

Vol.12

Q まもなく60歳を迎える専業主婦です。「年金に関するお知らせ」(図)が届きました。期間が足りないと書かれています。以前に社会保険事務所で、65歳から老齢基礎年金(国民年金)が受け取れると言われたのですが、なぜでしょう。昭和46年4月に結婚し、夫は結婚前からずっと会社員です。

もらえるはずの年金がもらえない!?「はやとちり」は禁物です。

>>請求しないと 受け取れない

国民年金は65歳から、厚生年金は生年月日により60歳から受けることができます。しかし、その年齢に達すれば自動的に年金の振込みが開始されるのではなく、裁定請求という手続きをしなければなりません。節目の60歳に社会保険業務センターから、案内が届きます。何も届かない場合は登録されている住所と現住所が違うことなどが考えられます。社会保険事務所に確認を。

>>60歳の3カ月前に

加入状況によって次の3種類のうち1つが届きます。

  1. 60歳から厚生年金を受け取れる人には「裁定請求書(事前送付用)」という書類が届きます(すぐにでも手続きをしたいところですが、誕生日の前日以降でないと手続きできません)。
  2. そうでない人には「年金に関するお知らせ」というハガキが届きます。このハガキには2種類あり、ひとつは「65歳から年金が受け取れますよ」と書かれています。繰り上げ請求(65歳より早く受け取る)をしなければ、65歳に「裁定請求書」が届きます。
  3. 2.と同じく「年金に関するお知らせ」というハガキですが、『基礎年金番号に登録されている加入期間のみでは年金を受け取るために必要な加入期間を確認できません』とあります。まさに相談者が受け取ったのもこれです。

>>”25年なくても大丈夫”な人もいる

相談者の加入期間は20年(240ヵ月)でした。確かに年金を受け取るのに必要な25年(300ヵ月)をみたしません。このように自分の加入期間だけでは資格をみたせない人の強い味方が「カラ期間」といわれるものです。「カラ期間」とは加入期間をみたすためだけに加算できる期間です。年金額には反映しないので「カラ(空)」なのです。

最もよくあるケースが「昭和61年3月以前の会社員の妻」だった期間です。昭和46年に結婚した相談者は、当時国民年金に任意加入していませんでしたが、昭和61年3月までの約15年をたすことで、簡単に加入期間をみたすことができるのです。ただし、年金額は、あくまで自分が加入していた20年に相当する分のみです。カラ期間以外にも資格をみたすことができる場合がありますので、早めに相談してください。

>>本当に不足している人は?

カラ期間等をたしても不足している人は、60〜65歳までの最長5年間任意で加入できます。それでも25年にみたない人はさらに70歳まで加入できます。任意加入は「申し出た月から」しか加入できないので、加入期間がギリギリの人は注意が必要です。例えば60歳時点で加入期間が20年の人は、まるまる5年たさなければなりませんので、60歳になったらすぐに申し出ましょう。また相談者のように資格をみたしている人も60〜65歳の間は年金額を増やすために加入できます。任意加入の手続きは住所地の市町村役場や社会保険事務所でできます。

(社会保険労務士 笠谷亜紀子・原田純代)


【メモ】

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