私のすてきな奈良の道
『道-私のすてきな道』
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 地上にはもともと道はなかった。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
 この魯迅の『故郷』の中の言葉がエッセイ「私のすてきな道」のスタートでした・・・・・

わたしのすてきな奈良の道
この道は古人も通った道 ―柳の渡し―
  まだ美吉野橋がなかった遠い昔、渡しを降り吉野詣での人々の通って行ったこの道。対岸には柳が枝を垂れ、道標ともなった灯ろうに往時がしのばれる。
  さて、こちら側にもあったはずの灯ろうは、「とうろんの辻」と名前だけをとどめて灯ろうは不在である。
  川沿いのこの道は極楽のあまり風が吹いて散歩にはうってつけ、盛夏には川遊びの車の進入路にもなる。夜ともなるとひきがえるが低音の声を響かせ、それもまた良きかな。
 「昔の川はもっときれいやった」との人々の嘆きも乗せて川は流れていく。
 「音に聞き目にはいまだ見ぬ吉野川六田(むつだ)の淀を今日見つるかも」と、万葉集にも詠まれている。
吉野町 北川さちこ
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