私のすてきな奈良の道
『道-私のすてきな道』
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 地上にはもともと道はなかった。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
 この魯迅の『故郷』の中の言葉がエッセイ「私のすてきな道」のスタートでした・・・・・

わたしのすてきな奈良の道
思い出の多い坂道
 団地に通じる勾配のきつい長い坂道。それでも人や車には唯一の大事な道であった。反面通学やバス停など横への連絡の取れない不便な道でもあった。
 それが連絡道と陸橋によって児童の通学も容易に、車も近道で県道に通じ交通環境は一変した。今はあの坂道も子どもの姿はほとんど見かけず歩く大人もまれな程の変わりよう。しかし私には老いた母を連れての上り下りから、不自由な右手にも荷物を持っての苦労の思い出がしみこんでいる坂道であり、63歳で車の免許を取ってからはどこへ行くのも妻と二人で通ったこの道。
 独り身の今は思い出を胸にいつも走る懐かしい道。何の変哲もない道であっても人それぞれに「懐かしい道」「思い出の道」はあるのではと思いつつ今日も走るこの坂道。
奈良市 青葉頴雄
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