私のすてきな奈良の道
『道-私のすてきな道』
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 地上にはもともと道はなかった。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
 この魯迅の『故郷』の中の言葉がエッセイ「私のすてきな道」のスタートでした・・・・・

わたしのすてきな奈良の道
 奈良県庁前の道路を20分も歩けば東大寺に到着する。門前を歩いていると鹿がやってきて、私を境内へと案内してくれる。
 そういえば先日、白鹿「シロちゃん」が肝臓を患い亡くなったという記事を読んだ。白いからと注目され、人に追いまわされたストレスが原因だったようだ。興味本位の心無い行為が誰かの何かを著しく損なうのは、人も動物も一緒だろうと思う。しばらくの後、私は先導者と別れて、二月堂へと向かう。
 今、東大寺ではお水取りが行われている。この行法は僧侶たちが世の中の罪を一身に背負い、引き受ける者となって苦行を実践し、安泰を祈る祈願法要だという。シロちゃんの魂も救われるといい。お水取りが終わると、桜の咲く春がやってくる。
奈良市 坂井善雄
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