私のすてきな奈良の道
『道-私のすてきな道』
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 地上にはもともと道はなかった。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
 この魯迅の『故郷』の中の言葉がエッセイ「私のすてきな道」のスタートでした・・・・・

わたしのすてきな奈良の道
西ノ京周辺
 家を出発して10分で大池に着く。薬師寺の向こうに若草山が見える。山焼きで黒くなっていた芝が心なし緑がかってきた。遠目にもわかる。後ろの西奈良病院の桜もつぼみの先が色づいている。「今日はええ天気で、ええ写真撮れまっしゃろ」、「夕日に映える薬師寺の塔、好きでちょくちょく来まんねん」。
 住宅街を抜けて西の京駅の踏切を渡る。そして唐招提寺へ向かう。大きな松の並木道。心が落ち着く。しばらく行くと、小さな骨董品店が何とも言えない。三叉路を右に曲がると唐招提寺だ。立派な山門と狭い
道、千年前からこんな景色だったのだろうか。山門のたこ焼き屋から「やっぱりたこ焼きうまいな」「このソースいっぱい塗ったやつ、こいつがええわ」。
 秋篠川に橋がかかっている。右折して川を下る。水が温んで魚影が走ってい
る。右薬師寺の標識に沿って行くと、生垣の向こうに三重の塔が見える。薬師寺の山門だ。ここにも関西弁の観光客がいる。千年前もこうだったのだろうか。
大和郡山市 細田正博
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