私のすてきな奈良の道
『道-私のすてきな道』
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 地上にはもともと道はなかった。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
 この魯迅の『故郷』の中の言葉がエッセイ「私のすてきな道」のスタートでした・・・・・

わたしのすてきな奈良の道
城址
 踏み切りを渡ると郡山城址。曲がりくねった石畳、満開の桜、お殿さんになった気分だ。まずは神社で手を合わす。引き返して途中を左に、行き交うのがやっとの細い路、柳沢文庫周辺の庭は手入れが行き届いて美しい。
 道なりに下ると追手門。堀端を行く、水に浮かんだ花びらの下をいくつもの鯉が泳いでいる。正面には郡山高校、奈良県で最も古いらしい。
 先ほどの道を右に折れ西公園に向かう。桜のトンネルの下に屋台が並んでいる。「なぁ、焼きそば買うてえな」「あかん、今たこ焼き買うたとこやんか」という声が聞こえる。
 三叉路を右に曲がる。鰻堀池をひとまわりして桜花グラウンドに着く。野球部の練習の声、向かいの永慶寺の山門アンバランスがいい。
 少し戻って鷺池に沿って歩く。亀が甲羅干しをしている。裏から見る郡高の校舎、思わず梶光男の「青春の城下町」を思い出す。短い距離をゆっくりと歩く散歩もよいのではないだろうか。
大和郡山市 細田正博
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