私のすてきな奈良の道
『道-私のすてきな道』
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 地上にはもともと道はなかった。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。
 この魯迅の『故郷』の中の言葉がエッセイ「私のすてきな道」のスタートでした・・・・・

わたしのすてきな奈良の道

 第二阪奈道路を奈良の少し手前、中町インターで降りると、五条山の山すそに数軒の赤膚山窯元があります。古いたたずまいの家には登り窯が残っており、いにしえを感じます。
  たまご色の地色に奈良絵の入った何とも落ち着きのある赤膚焼で心和ませ、住宅街をぬけると、眼前に田園が一面に開け、向こうには矢田丘陵の青垣がやわらかに稜線を描き、そしてその右手には生駒山がそびえ立って見えます。
  夕暮れともなると、この生駒山に夕日が沈んでいく様子は、何ものにも代え難い美しい光景です。これからの季節は、夕日が一段と美しいことでしょう。
  田園のあぜ道を通っていくと、富雄川が悠々と流れ、大きな鯉が泳ぎ、鳥たちが水辺で遊んでいます。富雄川を渡り、またあぜ道を行くと、追分梅林にたどり着きます。気負うことなく普段着の気持ちで、季節折々の風情を感じさせてくれる道です。

奈良市 鈴木増慧
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