菩提山参道・瞑想界への道
紅葉で名高い正暦寺参道も、その季節をはずすと「これほど静寂か」と感じさせる奥行きがある。考えてみると、車で紅葉狩りに訪れても奥にある駐車場までの半分以上の参道を味わっておらぬことに、何となく気づかされるのだ。観光客のまばらなこの季節になって、参道入口から何かが漂っていることを意識するのは、私だけのことであろうか。
今、楓の下では目立たなかった「ナンテン」の赤い実が、冬の木漏れ日の下で、とても美しい。二本杉の泣き笑い地蔵から歩きはじめて、客殿や石段を経て本堂に至る約500mほどの渓流沿いの参道に、延々と静かな赤い実がたれている。「難を転ずる」意味合いから吉祥とされるのに観光の目玉にされない点がさらによい。初冬からお水取りのころまで楽しめる。
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