またひとつ夢が叶った。
それは1歳の息子と手をつないで近くのスーパーまで買い物に行くこと。スーパーまで大人の足ではたったの10分程度。それが、息子との道のりは、1時間を越える大冒険だった。
家を出ると、まず目に入るマンホール。なんだか丸くて黒いその物体に、とってもおびえる息子。またぐことも越えることもできずに、とうとう、お母さんの足にしがみついて抱っこをせがんでしまっていた。
次に続く坂道…。まだまだ足がおぼつかない息子。坂道を歩いて降りると、足が止まらなくて、ついに手をついてこけてしまった。でも泣かなかった。
そして、やってきた鬼門、階段。両手両足を使って階段を1人で降りようと挑戦する息子。1段…2段…3段くらいでギブアップしたかな?でも、そのチャレンジ精神はあっぱれ。
途中、空を見上げると白い雲がきれいな絵を描いていた。
途中、後ろを見るとなぜか黒い影がつきまとって離れなかった。そばにはきれいな花が咲き、さまざまな雑草が一生懸命生きていた。
スーパーがあるのは、国道165号から分岐した中和幹線沿い。ここ数年で住宅が増え、それに伴い、お店も交通量も増えて一気ににぎやかになった道路である。
今もなお、住宅や店舗が建設されているため、トラックやダンプカーといった大きな車もひっきりなしに通っている。大きな轟音を鳴らしながら横を駆け抜けるトラックに思わず、しりもちをついてしまい、ちょっと泣いてしまった。でも、まだ顔を流れる涙も乾かぬうちに、笑顔が戻り、一生懸命地面を踏みしめていた。そして、お母さんの手を握りしめていた。
スーパーまでの大冒険。それは、息子と私の大冒険。私の手をとる息子の手。いや、息子の手をとる私。息子は私をスーパーまで連れて行ってくれたんだ。そう、感動の涙で視界が悪い母親を1歳の息子が引き連れていってくれた。
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