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名阪国道を名古屋方面から奈良へ向かってくると、高峰というパーキングエリアのそばに高峰橋と薬師橋が架かっている。一帯は下り坂でカーブが多く、運転には注意を要する緊張の連続のポイントだ。
しかし、走行中、一瞬なのだが、高峰橋・薬師橋を渡るとき、奈良らしい風景が心を和ませてくれる。奈良市内なのか?古き奈良時代を彷彿とさせるような、かすかに碁盤の目状の町並みが望め、あぁ、奈良に帰ってきたのだとほっとするのである。
朝焼けに包まれた光景も、春の霞がかった風景も、冬の澄み渡った夜景も、雨でモノクロになった風景も美しく、いつ通っても趣のある情景を呈している。
初めて奈良を訪れたのは、中学の修学旅行、薬師寺である。薬師如来や日光・月光菩薩に魅了され、そのインパクトは当時の文集にも綴ったほどだ。以来ずっと、奈良は私にとって、心癒される原風景であったように思う。
そして8年前、主人とご縁があり、奈良に嫁にもらえてもらった。今、考えても不思議な出会いである。
生まれ故郷の山梨へは車で5時間ほどの遠距離であり、結婚当初は寂しいときもあった。現在は、2人の子どもにも恵まれ、優しい夫とさらに寛大で優しいお父ちゃん、お母ちゃん、親戚、友人、近所の方々に見守られ、毎日が幸せである。
先日のゴールデンウイークにも車で帰郷した。久々に帰った山梨を後にするときには、少し寂しい気持ちにもなったが、この高峰橋、薬師橋から奈良の光景が目に映った瞬間、第二の故郷に戻ってきたような安心感に包まれた。
そして思った。
ただいま、奈良、ただいま、お父ちゃん、お母ちゃん…
孫を連れ、遠くまで里帰りする不良嫁、いつも心配ばかりかけてしまうのに、気持ちよく送り出してくれてありがとう!これからもマイペースな嫁ですがよろしくね、と。
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