|
4年余り前、戦争未亡人として奈良市内に住む妹より、馬見丘陵公園内に戦死者の忠魂碑が建てられ、戦死した主人の名前も刻み込まれているか知りたいので案内してほしいと言われた。
私だけでは無理と思い、高田市内に住む私の娘夫婦にお願いして、妹を連れ馬見丘陵公園まで行き、私は休憩所で帰りを待つことにした。
少し時間がかかったが、妹はうれしそうな顔をして戻ってきた。
忠魂碑に刻まれた主人の名前を自分の目で見て満足したのだろう。あんなうれしそうな顔を、今でも忘れることができない。
その妹が少し体調を悪くし、検査入院をして1カ月経たないうちに亡くなった。
亡くなってまだ1年8カ月しか経っていない。
妹は気丈夫な性格だったので、親として2人の子どもを立派に成人させ、娘は嫁がせ、長男夫婦と2人の孫に恵まれ過ごしていた。
何不自由なく平和な家庭で88歳の米寿の祝もすまし過ごしていたが、病には勝てず残念に思う。
馬見丘陵公園は、静かで整備もよく行き届き、心安らぐ公園だ。四季折々の花も楽しませていただいている。
私はおかげさまで、ずっと以前から娘夫婦に連れられて心の保養をさせていただいている。
馬見丘陵公園は、花菖蒲を見ながら、頭の上の丘でウグイスの声も聞いたこともある、夏と冬を同時に味わえる公園だ。
|