
里山と民家 郷愁誘う日本の原風景
2004.5.7掲載
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タンポポじゅうたんだ―。遊びにきていた園児たちが、はしゃぎながら黄色に染まった広場を元気に走り回っている。見ているこちらまで、走りたくなるほど心地よい空間だ。大和民俗公園は、近鉄郡山駅から車で数分のところにある。矢田寺で有名な矢田丘陵の一角、住宅街の近くで、26.6haの敷地を有する。入口近くには開館30年を迎える民俗博物館があり、その東西南北、そして中央に里山が広がっている。 |
![]() タンポポの咲く広場で遊ぶ園児たち |
![]() 重要文化財である旧岩本家住宅 |
訪れたのは快晴の日。青空の下、緑の木々は前日の雨で美しいグラデーションを見せ、まるで絵画のような春景色が広がっていた。人と里山のかかわりは深く長い。里山から生活に必要なものを手に入れ、手入れをすることで里山を維持してきた歴史がある。同園では、関西の里山に自生している植物をこの公園にも取り入れ、再現する試みを行っているという。同時に、「季節の畑」には苗を植え、茶畑で取れたお茶は博物館内で試飲することもできる。 |
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園内には、江戸時代に建てられた民家がある。「町屋」「国中(奈良盆地)」「宇陀・東山」「吉野」と、4つのブロックに分け、9軒11棟を移築復原。今でも人が暮らしていそうな佇(たたず)まいは、大切に手入れがされているからだろうか。すべての民家で、週1回はかまどに火がくべられている。 里山内の散策路を歩くと、なんとも言えない自然の息吹を感じる。どれも個性的な形をした草花ばかりだ。力強い樹木もあれば、うっかり見過ごしてしまいそうな繊細な野草までさまざま。日ごろ鈍っていた感覚がよみがえってくるのは、木々のもつ不思議な力のためか。何より、街から車で数分のところに、こんなにも郷愁を誘う風景がある贅沢(ぜいたく)を実感せずにはいられない。(真) |
![]() 懐かしい煙の匂いが漂う |
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■大和民俗公園■大和郡山市矢田町545 |
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