特集

人々の祈りを受け止める地 パワースポットに癒しを求め


奈良には神話の時代から人々が祈り続けてきた地が多くあります。そんな人々の思いが重なった地はパワースポットとして、今を生きる私たちに活力を与えてくれます。少し秋の気配も感じられるようになる季節、神秘的な力に癒やしを感じに出かけませんか。

健康長寿を願う人を救う 魂を活性化させる剣の力

石上神宮
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境内には樹齢300年以上になるご神木が何本かあり、木に手を当てて祈りをささげている人も多いそう。境内には日本神話とのつながりも深いニワトリが自由に暮らしている

大和盆地の東、龍王山のふもとに位置し、記紀や万葉集にもその名の残る石上神宮。有名な国宝の七支刀を所蔵していたり、剣の霊威をまつっていることから武力の神と思われがちですが「武力ではなく、ピンチを救ったり、心や体に安らぎを与え生命力に活力を与えて下さる神様です」と同神宮権禰宜の市村建太さん(36)は話します。
神武天皇が橿原で即位する前、和歌山で邪神の力により、前に進めなくなった時に救った剣の霊威である布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)や、亡くなった人をよみがえらすという布留御魂大神(ふるのみたまのおおかみ)を主祭神としてまつっています。山の辺の道沿いでもあり、病気平癒や健康長寿を願う人が多く訪れるそうです。

石上神宮

天理市布留町384

TEL0743・62・0900 

自然崇拝感じる石の村 謎多き巨石群で好運を

鍋倉渓
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名阪国道神野口ICから車で15分ほどで鍋倉渓に到着。鍋倉渓の中心から北寄りの位置で岩の下から水が流れる音が聞こえる。あずまや付近は違う小川の音がするので注意

ご神体が岩である岩尾神社、北野天神社、六所神社。また長寿岩、岩屋岩、桝形岩など巨大な岩が点在する山添村。さらに神野山(こうのやま)に岩が流れるような景観の鍋倉渓があります。 「鍋倉渓に立つと、岩の下から水が流れる音が聞こえます。その水が流れているのを目で確認することができません。もしその地下水を見ることができたなら、水面に会いたい人が映るという昔話もあり、もし見ることができたら、幸運がおとずれるかもしれませんね」というのは山添村地域振興課、主査の岡眞也さん(39)。

自然崇拝していた古代の人が、巨石を信仰の対象にしていました。岩に込められた信仰がパワースポットといわれています。

鍋倉渓

TEL0743・85・0048

山添村地域振興課

ゼロから出発できる 気を受けて納める所

大峯本宮 天河大辨財天社
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本殿の前に能を奉納する神楽殿。日本三辨財天の第一位の同社、音楽、商売、技量、芸術、文面の才能を授ける。アーティストはもちろん、美容師、大工などの職業の人もお参りに来る

天河大辨財天社は、天石が4つ、3つの湧水、8つの森に囲まれた聖地で、その場所に役行者の最初の守護神であった弁財天をまつったことが始まりだったと言われています。

「もともと神仏融合であり、自然の中に神や仏の姿を見て、祈りを捧げて気を受けて、受けた者がまた自分の気を納めてきました。人が来れば神の力は増し、宗派にこだわらず人々の心の故郷になっています。また曼荼羅の世界に胎内の世界を表す胎蔵界、人生をまっとうするまでの金剛界、ここはその中心の誕生の地、ゼロから出発の場所になっています」と同社、柿坂匡孝さん(49)。年間60〜70万人訪れる同社、人々の心を癒やしてくれます。

大峯本宮 天河大辨財天社

天川村坪内107

TEL0747・63・0334

古代より続く聖地 人々の祈りが集まる

大和国一の宮 三輪明神大神神社
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人々が自然の力に畏敬の念を抱き、祈りをささげてきた三輪山。山頂には「奥津磐座(おきついわくら)」と「高宮神社」があり、江戸時代には雨乞いの祭祀が行われた

日本最古の歴史書である古事記・日本書紀にもその名が記されるほど、古くより信仰のあつい場所として知られています。三輪山はご神体。古来“禁足地”として一切入山を認められず、古代には山麓の各所で祭祀が行われ、時の流れとともに集約。それが現在の拝殿の場所へとつながったのではないかと考えられています。現在三輪山へは「登拝(とはい)」という形で入山を許可されています。「山そのものが神様です。神様のからだに入らせていただくという敬けんな気持ちで登ってください」と同神社権禰宜の平岡昌彦さん(55)。祭神の大物主大神は国造りの神として、農業、工業、商業のほか、医薬、造酒などに関わる人々から厚く信仰され、多くの人が参拝しています。

大和国一の宮三輪明神大神神社

桜井市三輪

TEL 0744・42・6633

神話のふるさと高天原
四季の花々が咲く癒やしと瞑想の庭

高天原 高天寺橋本院
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金剛山の中腹に広がる高天原には高天彦神社をはじめ数々の史跡があり、パワースポットといわれる所も多い。 写真は橋本院の瞑想の庭とカヤの木。「癒やされることで元気を」という前田さん(8月撮影)

高天彦神社をはじめ、数々の史跡がある高天原。この地に入ると「空気が変わる」体感をする人も多いのでは。その高天原にある高天寺・橋本院は、奈良時代、行基が開いたとされ、ご本尊として十一面観世音菩薩像をまつっています。

住職の母の前田みの里さん(69)は、2年前に他界した前住職で夫の祐照さんと共に、白雲岳を背景に広がる瞑想の庭を造ってきました。四季折々の花々が咲き、癒やしの空間に。寺の真ん中には長い枝を垂らすカヤの木が立ち、この樹下も一つのパワースポットになっているといいます。今夏から絵写経も始めました。「自らの心と対話し、癒やされることで元気を−」という前田さん。庭は葛城古道のルートにもなっています。

高天寺 橋本院

御所市高天350

TEL0745・66・2141

◆絵写経(十一面観世音菩薩修復のための勧進)毎月21日13時〜16時。1枚納経料込み1000円。

神秘の山・玉置山 神様の導きを感じて

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紀伊山地の最も奥山ともいえる場所にあり、人間による騒がしさを一切感じさせない凛とした境内。目を閉じれば、不思議と自然の力が体に溶け込んでくるかのようにも思えてくる

車で国道168号線から玉置山へ向けて登ること約30分、訪れる人を拒むかのごとく山道が続きます。これが「玉置山の神様に呼ばれないと訪れることができない」と言われるゆえんかと感じるほどですが、鳥居前に到着すると、奥吉野の山々を見渡す美しい景色が目に飛び込んできます。本殿は、大杉や神代杉などの巨樹に囲まれ、その自然の力が体を包み込んでくれます。「自分に対して何かを感じてここを訪れる方が多いです。私たち神職はそれはご神慮であろうと考えています」と禰宜の神谷芳彦さん(58)。伝承によると神武天皇が八咫烏に導かれ、この地で皇軍を休めたとか。やはり古代の人々もこの地に何か力を感じていたのではないでしょうか。

玉置神社

吉野郡十津川村玉置川1

TEL0746・64・0500


このページの内容は2017年9月1日現在のものです。




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