特集

奈良再発見 春の陽気にさそわれて太子道を歩く旅 斑鳩町〜田原本町


今年は聖徳太子御遠忌1400年。奈良には縁の寺や史跡も多くありますが、聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥まで通ったという筋違道は太子道とも言われ、特に斑鳩町から田原本町までは史跡も多く残っています。春の陽気に誘われて、この区間を歩いてみました。春には道中に花々も見ることができます。そろそろ外に出かけてみませんか。

1上宮遺跡公園

近くに聖徳太子が晩年過ごしたという飽波葦墻宮(あくなみあしがきのみや)の伝承地があり、上宮遺跡からは奈良時代の大型掘立柱建物群が発見されたとのこと。公園には「以和為貴」と若き日の聖徳太子を描いた石碑も。

2広峰神社

こちらも飽波蘆垣宮(あくなみあしがきのみや)と伝わる地に建てられた神社。鳥居の前に「業平姿見の井戸」があり、聖徳太子が掘られたという話も残っているという。

3飽波神社

聖徳太子の飽波宮跡とされている。境内には聖徳太子が休憩時に腰を掛けたという「太子腰かけ石」が残っており、現在は案山子で作られた太子が座って出迎えてくれる。鳥居に掲げられた額は富本憲吉の書とのこと。

4安堵町歴史資料館

安堵町に関する資料を展示。奈良県再設置の功労者である今村勤三の生家であり、庭園には勤三桜と呼ばれるしだれ桜のほか、ボタン、花しょうぶ、カキツバタなど季節ごとの花が迎えてくれる。入館料/大人200円、高大生100円、小中生50円。開館/9時〜17時、火曜休館(祝日の場合開館、最も近い平日に振替)TEL 0743・57・5090

5うぶすなの郷TOMIMOTO

近代陶芸の巨匠・富本憲吉の生家をリノベーションし、古民家ホテルやレストランとして営業。ゆったりとした時間と、地元の新鮮野菜や体に優しい調理法にこだわった料理を提供している。昼食3300円〜、夕食8800円〜。写真は昼食うぶすなの粋7700円。レストラン営業(完全予約制)/昼:11時〜・13時〜の2部制。夕:17時〜。火曜定休。TEL 0743・56・3855

6オブジェ「案山子」公園

聖徳太子をモチーフにした高さ約12mの案山子像が建つ。法隆寺の方向を向いて立っているという。公園内には聖徳太子の従者をはじめ、いろいろな案山子が実物大で設置されており、案山子の町となっている 。

7油掛地蔵

聖徳太子が後世に何かを残そうと設置されたと伝わる。また水に浸かった地蔵を見て悲しみ、地蔵像に油を掛けると水害が起きても水をはじくと油掛地蔵尊として末代まで祀るよう伝えたそう。川西町のHPに詳しく掲載されている。

8役場前カフェねぶっか

写真は平日限定、月替わりのねぶっかランチ1100円。近隣の農家から仕入れた米や野菜なども使ったランチを提供。モーニングやスイーツも。お弁当のテイクアウトも可(要予約)。
住所/川西町結崎216-7。TEL 0745・43・3303。営業/9時〜16時。定休日/土日祝日。

9白山神社・屏風杵築神社

白山神社には聖徳太子が休憩されたと伝わる「腰掛石」や黒駒に乗る太子像がある。屏風杵築神社には太子が矢でこの地をひと突きすると冷水が湧き出たと伝わる「屏風の清水」も残る。

10万葉歌碑とあざさ(三宅町提供)

「三宅の原」を詠んだ万葉歌碑があり、恋心や子を想う親心を詠んだ歌の内容からハート型のモニュメントも設置。万葉歌に歌われた「あざさ」が町内あちこちで栽培され、太子道沿いでも5月〜10月には黄色い花を見ることができる。

11法楽寺

聖徳太子が開祖と伝わる。孝霊天皇黒田盧戸宮跡に建てられており、桃太郎伝説の発祥の地とされる。太子道沿いに南へ進むと、もと法楽寺の鎮守社で、明治時代に現在地に遷座したという孝霊神社もあり、孝霊天皇や桃太郎のモデルとされる皇子の彦五十狭彦命(ひこいさせりひこのみこと)や稚武彦命(わかたけひこのみこと)などが祀られている。


法隆寺参道を出発 斑鳩の里から南南東へ

1上宮遺跡公園に建つ石碑

ウォークの出発は法隆寺参道から。まずは法隆寺の南大門に向かって出発。1400年前を思い起こさせる金堂や五重塔を中門越しに眺めて右に折れ、白壁の道を夢殿の方面に進みます。夢殿を右に曲がり、斑鳩の里を抜けて車通りに出て、そのまま国道25号を渡って南へ。住宅街を歩く途中に聖徳太子の愛馬「黒駒」や従者「調子丸」の埋葬伝承がある駒塚古墳や調子丸古墳があります。

次に目指すのは上宮遺跡公園【1】。この側の道は在原業平が奈良の都から大阪に通う時に通った業平道ともいわれ、公園には「ちはやふる―」の歌の碑や、万葉歌碑もあります。ベンチもあり、住民の方の憩いの場となっているようです。

案山子像に驚きながら 季節の花も楽しんで

富雄川まで戻り、業平橋を渡ります。住宅地の間を進み、のどかな田園風景の中を進んでJRの小さな踏切を超えて安堵町に。住宅をぐるりと回ったところにあるのが広峰神社【2】。広峰神社の北側は通称ヤップ山と呼ばれ、安倍清明と術比べをしたと伝わる芦屋道満の屋敷跡と言われているそうです。
そのままこども園の横を通り細い道を進みます。周りの道に比べて少し斜めに延びる道で、太子道らしさを感じることができます。役場に面する車通りを越え、さらに斜めに進むと飽波神社【3】に到着。「太子腰掛け石」に座る案山子には驚かされます。

ルートから少し外れますが、飽波神社から東へ行くと安堵町歴史民俗資料館【4】があり、中には太子道のスタンプも設置されています。

元の道に戻り、一昨年オープンした安堵町文化観光館「四弁花」や現在「うぶすなの郷TOMIMOTO」【5】としてレストランや宿泊施設となっている富本憲吉の生家を通り過ぎ、さらに南へ。聖徳太子がかわいがったという鷹を埋めたとも伝わる「高塚」の横を通り、西名阪自動車道の下をくぐり抜けると、区画整理されたのか、まっすぐ南へ延びる道になります。

工場や学校の前を通り過ぎると、田んぼの中に、巨大な聖徳太子の像が見えてきました。ここがオブジェ「案山子」公園【6】。法隆寺の方向を向いて建っている約12mの太子像は、なかなか見応えがあります。

2広峰神社・業平姿見の井戸
3飽波神社・太子腰掛け石

油を掛けて願い掛け 願いかなえる地蔵尊

そのまま南東方面に進み、大和川を渡ると川西町に入ります。大和川沿いに少し北に戻り、次に向かうのは油掛地蔵【7】です。約200年前に泥田から引き上げられたという伝承もあるそう。今でも油を掛けて願を掛ければ速やかに願いがかなうと、町内外の人が訪れ、油を掛けてお参りされているとのこと。油は植物性の調理油が良いそうです。

油掛地蔵から南に田んぼの間の地道を寺川まで進み、寺川の堤防を歩いて川西町の中心部に向かいます。ここでルートを少し外れて川西町役場の前にあるカフェ「ねぶっか」で昼食に。平日限定ねぶっかランチ1100円【8】をいただきました。ドリンクは自家製の梅ジュースをチョイス。歩き疲れた体にぴったりでした。

太子道の面影残す道 万葉恋の花も道沿いに

9白山神社・黒駒に乗る太子像
10「三宅の原」を詠んだ万葉歌碑とあざさ

お店を出ると、寺川を渡って三宅町に入ります。ここからは斜めに伸びる太子道がよく感じられる通りになります。三宅町に入ってすぐ、聖徳太子ゆかりの白山神社【9】と屏風杵築神社が向い合って建っています。
もう少し南に進むと「三宅の原」を詠んだ万葉歌碑【10】があります。恋人や家族の愛をイメージしたモニュメントも設置されています。

そのまま進むと近鉄田原本線の線路にぶつかります。近鉄「黒田」駅もあり、太子道を歩く時の起点や終点としても良いでしょう。

線路を越え、少し西に戻った所に聖徳太子が開祖と伝わる法楽寺【11】があります。近くには6世紀初頭の前方後円墳「黒田大塚古墳」もあり、住宅の中に歴史を感じられる土地です。

大和路を斜めに通る太子道は、京奈和道と交差し、田原本町宮古のあたりまでしっかり痕跡を残しながら、橿原、明日香へと続いています。春の一日、好きなルートを、景色を楽しみながら歩いてみるのも良いのではないでしょうか。

トピックス

奈良県で初めて設置されたポケモンマンホール「ポケふた」。ポケモンたちと斑鳩町をイメージしたデザインが描かれた世界に1枚しかないマンホール。JR法隆寺駅から法隆寺までのルート上に5枚設置されている。



このページの内容は2021年4月2日現在のものです。




トップページ会社概要広告の掲載事業紹介ご利用の注意事項サイトマップお問合せ


当ホームページが提供する情報・画像を、権利者の許可なく複製、転用、販売することを固く禁じます。
このページのTOPへ