女性に多いと言われる貧血。めまいや呼吸困難などが一般に貧血の症状とされていますが、自覚症状がないことも多いようです。軽く見られがちな貧血ですが、別の病気が隠れている事もあります。今回は貧血について考えてみませんか。
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貧血とは、血液中の赤血球またはヘモグロビンの量が正常値以下に減少した状態のことを言います。「急に立ち上がった時などに起こる立ちくらみが貧血と思われがちですが、これは急に血圧が下がることによって起こる起立性低血圧(脳貧血)で貧血とはまったく違います」と話すのは高の原中央病院血液内科部長の澤田仁さん(52)。慢性的に貧血の人は自覚していないことも多く、検査をして初めて貧血だと分かる人もいるようです。 女性の1/2〜2/3が貧血の前の状態である鉄欠乏症状態であり、約10%が鉄欠乏性貧血と言われています。鉄は酸素を全身に運ぶ役割をしている赤血球の中のヘモグロビンを作るのに必要な栄養素です。 体内には臓器に蓄えられている貯蔵鉄があり、血液中の鉄が不足すると、まず貯蔵鉄が使われます(鉄欠乏状態)。この貯蔵鉄がなくなると、いよいよ貧血です。鉄剤を飲むなどして1〜2カ月治療を続けると一見良くなったように感じますが、実際は貯金がないまま何とかやりくりしているという状態。貯蔵鉄は長い時間をかけてゆっくり減っており、元に戻すにもかなりの時間が必要で、薬を飲んで一時的に良くなっても、何度も繰り返します。 写真1:「ぬかにくぎとは昔の人の知恵。市販の鉄球をポットに入れるなど、鉄を採る工夫を」と澤田さん。 |
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鉄が不足する原因として、女性の場合は月経による出血がまずあげられますが、それに加えて偏食やダイエットによる鉄不足も増えています。昔は鉄の鍋や鉄瓶、鉄のフライパンなどが多く、自然に鉄が体に入りましたが、今はそういったものも少なくなっています。鉄欠乏症は家庭での食生活が大きく関わっているため、「家族の中で鉄欠乏症の人がいれば、ほかの家族も鉄が不足している可能性がある」と澤田さんは注意を呼びかけます。 月経もなく、食生活にも問題がないのに貧血であるという場合は、ほかの原因が考えられます。澤田さんによると、月経が終わっている女性が貧血である場合には、子宮筋腫である可能性をまず考えるそうです。その次に痔や胃潰瘍など消化管の出血による可能性を考えます。また悪性腫瘍(がん)が原因となっていることもあり、男性の場合は、がんである可能性をまず考えるそうです。 「1年に1度は検診を必ず受けましょう」と澤田さんは勧めます。数値が急に変わったら要注意。普段から自分の体の状態を知っておくと、その変化も分かります。 |
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貧血を予防するために必要な鉄は体内では生成されず、必ず食べ物として摂らなければなりません。畿央大学健康科学部健康栄養学科講師の大薮加代子さん(63)に鉄分の効率的な摂り方について聞きました。 鉄は吸収されにくい栄養素で、その中でも吸収されやすいヘム鉄と吸収されにくい非ヘム鉄に分けられます。 鉄を効率よく吸収するには、
逆にコーヒーや紅茶、緑茶に含まれるタンニンは鉄と結合してしまい、体に吸収されにくくなるので、食後のコーヒーも食後30分ぐらい経ってからの方が良いようです。 「まずは全体のエネルギーをバランス良くしっかり摂りましょう」と大薮さん。その上で「鉄は含まれている食品も少なく、量も少ないので意識して摂るようにしましょう」と話します。学校の給食はバランス良く組み合わせられています。「家庭でも給食の表を参考にして取り入れてみましょう」とアドバイスします。 |
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レバーやヒジキは鉄を多く含みますが、癖があって食べにくかったり、子どもに好かれない食品です。食べやすくするひと工夫を大薮さんに聞きました。
その他、ちらし寿司に混ぜたり、かき揚げにするなどすれば子どもにも食べやすくなります。 |
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身近に自分の血液のことを考えることができる機会として、献血があります。 献血に行くと、本人確認と問診の後、血液比重測定を行います。この比重(水の重さを1とした場合の血液の重さ)が基準より低く、献血できない女性は3〜4割にも及ぶそうです。比重はその日の体調によっても変わり、献血の場合は基準も高めに設定されているため、低いからといって必ずしも貧血ということはありませんが、極端に低い場合や何度も引っかかるという人は病院で詳しく検査してもらう方が良いようです。 血液は人間の生命に必要なものですが、人工的に造ることはできません。そのため、輸血用を中心とする医療に使われる血液は、すべて献血でまかなわれています。「若い人たちにも献血の大切さを知ってほしい」と話すのは県赤十字血液センター奈良出張所長の大橋正代さん(48)。献血された血液は都道府県ごとに管理されていますが、奈良県の平成18年度の自給率は93.9%。足りない分は他府県から提供を受けている状況です。 献血では希望に応じ生化学検査や血球計数検査(成分献血・400ml献血者)の検査成績を通知してもらう事ができます。献血は自分の健康状態を見直すきっかけになるかもしれません。 献血には血液中のすべての成分を献血する200ml献血・400ml献血と、血小板や血しょうといった特定の成分のみを採血し、回復に時間のかかる赤血球は体内に戻す成分献血の3種類があります。 輸血者への副作用を避けるため、400ml献血と成分献血が勧められていますが、「貧血が心配」と200mlを希望する人もいるそうです。しかし400mlの血液が体内から減っても体への影響はまったくないように設定されていますので、献血で血を抜いたために貧血になるということはありません。安心して献血に臨みましょう。 |
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このページの内容は2007年6月1日現在のものです。
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【引き受けます】 女性のための調査 | ![]() |