特集

!奈良の柿を召し上がれ


「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」(正岡子規)

という有名な句もあるように、柿は奈良県にとって縁深い果物です。今回は奈良県の誇る特産品"柿"を改めて紹介します。

おいしい秋をお楽しみください。

全国に誇れる奈良の柿 7月〜2月は柿の季節

 奈良県の柿は9月中旬から収穫が始まる渋柿の刀根早生(とねわせ)、10月下旬から11月上旬までの平核無(ひらたねなし)。10月下旬から12月にかけて収穫される甘柿の富有(ふゆ)と大きく分けて3種類。これら露地栽培の柿のほかにハウス柿が7月から9月まで出荷され、富有は収穫後も冷蔵柿として2月ごろまで販売されているので、半年以上途切れることなく奈良の柿は市場に出回っています。

県果樹振興センター主査の小走善宣さん(42)によると「奈良の柿は甘柿と渋柿がバランス良く採れるのが特徴」とのこと。奈良県の柿は栽培面積で全国3位、収穫量は和歌山県に次いで全国2位。ハウス柿に至っては全国シェアの70%を占めています。

果樹振興センターではポリフェノールをはじめ多くの成分をバランス良く含んでいる柿の機能性の研究。柿の葉を紅葉させて保存し、商品として柿の葉を活用するための研究。苗を大きく成長させておき、植え替えの期間を短くする大苗の研究など、産地とも交流しながら研究が進められています。

 

□■□■柿博物館■□■□

県果樹振興センター内にある同館は柿についてのさまざまな展示や情報が

集められています。一度訪ねてみませんか。

所在地
五條市西吉野町湯塩1345
開館時間
9:00〜16:30
休館日
毎週月曜日(祝日の場合翌日)・年末年始
問い合わせ
0747・24・0061

柿の里まつりや直売所 青年部が中心となって

奈良県の柿の生産では、若い後継者が多いのも特徴の一つ。西吉野柿部会青年部は五條市西吉野町の20〜40代の若手生産者57人で構成され、積極的に消費者との交流やPR活動を行っています。

毎年11月の第3日曜日に西吉野柿選果場で開催される「柿の里まつり」は今年で6回目。青年部が中心となってさまざまな企画を練り、毎年来場者は増加。西吉野選果場の横に9月下旬から12月上旬まで常設される直売所も青年部が始めたもので、シーズンの休日には500人が訪れる好評ぶりだそうです。

若い生産者が多い理由を、青年部部長の田中直樹さん(40)は「畑は家の財産。同世代も多いので、学校や就職で家を離れても戻って来やすい雰囲気がある」と話します。県果樹振興センターと協力し、大苗の導入にも積極的に取り組むなど「果樹の産地を維持するために、新しいことにもチャレンジしていきたい」と話す田中さん。最も忙しく、1年間の成果が出る "一番良い季節"が今年も始まっています。

 

□■□■柿の里まつり■□■□

 

日時
11月18日(日)9:00〜15:00
場所
西吉野柿選果場(五條市西吉野町奥谷1955)
問い合わせ
(フリーダイヤル) 0120・244・401
ホームページ
http://www16.ocn.ne.jp/~kaki/
内容
柿をはじめとする西吉野の特産品販売や模擬店、臼ときねを使っての餅つきや餅まき、柿を使ったゲーム大会など。1000人鍋は今年は柿風味の豚汁。目玉イベントとして、青年部のメンバーが日ごろの仕事内容をアピールしながら競い合う「柿男を選ぼう(仮)」を実施。

□■□■直売所■□■□

期間
12月上旬まで(詳細は問い合せを)9:00〜17:00
場所
西吉野柿選果場横
問い合わせ
(フリーダイヤル) 0120・244・401
ホームページ
http://www16.ocn.ne.jp/~kaki/
★10月26日は「柿の日」★
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」という句を正岡子規が明治28年のこの日に詠んだことにちなんで制定されました。この発案をしたのも西吉野柿部会青年部だそうです。この日は県内各地でさまざまな柿のPR活動が行われます。

柿を使った商品いろいろ 1年中柿に親しんで

「柿の専門 奈良吉野いしい」では、富有柿をスライスして乾燥させた「柿日和(かきびより)」をはじめ、何十種類もの柿を使った加工品を製造・販売しています。

商品にならない柿や間引かれた柿が大量に捨てられているのをもったいないと、漬物を扱う会社として持っていた発酵技術で柿酢や柿の奈良漬を作ったのが始まり。柿は酸味やにおいがなく、色落ちしやすいので加工品にするには難しい素材です。大手の会社ではなく地域に密着した会社だからこそ、保存料や着色料を一切使わず、素朴な形でさまざまな商品を作ることができました。

何百もの商品が生まれた中で出来上がったのが「柿けーき」。「奈良のうまいもの」として作られたこの商品は、全国推奨観光産品審査会で全国菓子部門第2位を受賞するなど、全国に知られる商品となりました。

「加工品にすることで吉野の柿を年中アピールできれば」と話すのは同社専務取締役の石井和弘さん(38)。今年9月には会社の横に直営本店もオープンしました。奈良の特産品を見事に商品化した地元の会社に期待が集まります。

 

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「もう一度食べたいと思ってもらえる商品を創りたい」と話す石井さん

柿の専門 奈良吉野いしい

直営本店

所在地
五條市西吉野町八ツ川458
電話
0747・34・0518
営業時間
9:00〜17:00
定休日
土日祝日
商品
「柿日和(かきびより)」80g・472円、「蜜珠柿(みつじゅがき)」4個入・1050円、「柿もなか」5個入・630円、「柿けーき」1ホール・1050円、「大和のつるし柿」Lサイズ20個入・2100円ほか多数
※同社の商品は、奈良ロイヤルホテル・橿原ロイヤルホテルの土産物コーナー等県内の土産物店。また全国の地方新聞社が運営するウェブサイト「47CLUB」でも購入できます。

刀根早生発祥の地 渋を抜く技術力

天理市萱生町(かようちょう)で果樹園を経営する松田彰夫さん(63)によると、この地域では戦前は養蚕やミカン、稲作が主に栽培されていたそうです。戦後養蚕業が衰退し、米の減反政策が行われる中で水田にも柿を植えられ、今では柿が主流となっています。昭和40年ごろ、それまでの品種よりも半月ほど早く収穫できる刀根早生がこの地域で発見され(登録は昭和55年)、柿の産地として全国に知られるようになりました。

この地域の果樹園は市街地にも近く、水田が畑地になったこともあり、平たんな地やなだらかな傾斜地がほとんど。西日が存分に当たって良い味と色の柿ができ、松田さんによると他の地域に比べて消毒の回数も少なくてすむそうです。

天理市で生産されている柿はほとんどが渋柿です。「渋を上手に抜くには技術力が必要」と松田さん。収穫後、各農家で脱渋してから出荷します。商品とするには、きれいな柿をきれいに渋を抜かなければなりません。松田さんは就農して40年あまりになりますが、より良い柿を作るため毎年工夫を重ねていると話します。

 

写真
今年は残暑が厳しかったため着色は遅れ気味とのこと

観光農園 岸上三和園

所在地
橿原市南浦町309-15(近鉄耳成駅またはJR香具山駅から徒歩15〜20分。駐車場あり)
期間
10月後半〜11月中旬
開園時間
9:00〜17:00
入場料
【柿】大人850円、小中学生600円、幼児400円【柿とミカンのセット】大人1000円、小中学生700円、幼児500円
※食べ放題。お土産付き。大人数の場合は要予約
問い合わせ
0744・23・2983

にしきた農園

所在地
五條市西吉野町湯塩405
会費
柿の木1本1万円コース(富有柿約100個収穫)
柿の木1本2万円コース(富有柿約200個収穫)
※グループでも可
問い合わせ
0747・32・0165
内容
園主が柿の木を選んで名札を付け、11月18日(日)、西吉野の農園で名札のある柿の木の柿をすべて収穫して持ち帰る。
※募集人員に限りがあります。
備考
柿の木倶楽部収穫会員募集

このページの内容は2007年10月5日現在のものです。





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