お雛(ひな)さまにお内裏さま。3人官女に5人囃子―。3月3日の桃の節句を前に、雛人形が飾られている家庭も多いことでしょう。子どもに限らず、雛祭りはどこか懐かしく温かい気持ちにさせてくれる行事です。今回は家で雛を飾っていなくても雛気分を味わえる場所を紹介。早春の奈良に、雛を探しに出かけてみませんか。

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「町家の雛めぐり」は、土佐街を女性に喜んでもらえる街並みにしたいと、ボランティアで活動を続ける高取土佐街なみ天の川計画実行委員会が、昨年初めて開催した催しです。住民の協力を得て42軒の町家で雛を飾りました。また観光案内所「夢創舘」では江戸時代のお雛さまなど7点を展示。旧JAの倉庫に設置した「雛の里親館」では、徳島県勝浦町から里親として預かってきた雛人形500体を飾り、見学の拠点として1ヶ月で8000人以上が訪れました。 「一番喜んでもらったのは住民のもてなしです」と話すのは実行委員会代表の野村幸治さん(65)。特別なお雛さまばかりではありません。しかし、どのお雛さまもそれぞれに家の思い出や願いが込められている大切なお雛さまです。お雛さまを飾っている家では観光客と一緒に話に花を咲かせるなど、一家を挙げて、また街を挙げて観光客を迎え入れました。 昨年の大成功を受け、今年も「第2回町家の雛めぐり」が行われます。前回より協力者も増え、町家が66軒。壷阪寺にも展示されることになりました。新しい企画として「写真撮影会&写真展」やもち花作り体験。街並み沿いに菜の花を咲かせて「菜の花回廊」を作る計画も進んでいます。 「お金を掛けなくても住民の協力があれば、人の輪を広げるイベントはできます」と話す野村さんの目標は、土佐街が一年中女性客でにぎわうこと。その第一歩である雛めぐりは、今年もますますにぎわいそうです。 |
![]() 「雛の里親館」に飾られた500体の雛人形(昨年の様子) ![]() 「土佐の街並みで自分のひな祭りを楽しんでください」と話す野村さん |
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県立民俗博物館では、御所市の商家から4棟の屋形を持つ明治時代の御殿雛(1面の写真参照)を寄贈されたことをきっかけに、毎年春に季節展「ひなまつり―人形たちの宴(うたげ)―」を開催しています。 展示されているのは御殿飾りの雛人形や内裏雛など約60点。ほかに押絵雛掛軸や市松人形なども展示されます。すべて県内から寄贈されたものです。 「お雛さまは、幸せな家族の思い出と結びつくのではないでしょうか」と話すのは同館学芸員の横山浩子さん(47)。母親と一緒に飾ったり、片付け方を教わるなど親子で代々伝えられてきたものでした。 またお雛さまは平安時代の宮中をイメージし、江戸時代に庶民まで広まった行事です。どちらも平和な時代。逆に戦時中はお雛さまを飾ることもできず、都会ではお雛さまを売って食料に換えることもあったそうです。 今回初公開される中には、昭和28年、ようやく明るい光が見え始めてきた時代に、両親が自ら我が子のために買いそろえたという段飾りの雛人形もあります。「一つひとつの人形に込められた気持ち、エピソードが大切」と横山さん。「理屈抜きに楽しめる展示ですので、公園の花と合わせてお楽しみください」と話します。 |
![]() 3代に渡って飾り続けられたという御殿雛(県立民俗博物館) |
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このページの内容は2008年2月22日現在のものです。
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