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不登校児の親たちの気持ちとはー「もりのいりぐち羽休め」フリートークに参加して

 文部科学省が実施する「自動生徒の問題行動・不登校調査」の2022年度の結果によると、不登校の小中学生は全国で29万9000人と発表されました。前年度の24万4940人から、5万人以上も増加しました。実際に不登校の児童を持つ保護者は、どのようなことに悩んでいるのでしょうか。

 もりのいりぐち羽休め(紹介記事はこちら)で行われている保護者のフリートークに参加させてもらい、過ごし方や悩みを聞いてみました。

 

【フリートークの参加者】

しげちゃん(臨床心理士)

Aさん(奈良市在住)
・女の子(小学5年生)

Bさん(奈良市在住)・男の子(小学4年生)

Cさん(奈良市在住)・男の子(小学3年生)

 

子ども達との活動後、フリートークを実施

 

最近の子どもたちの様子について教えてください

Bさん:安定して家にいます。退屈している様子もあり「元気になったな」と感じます。1年前は、ほとんど離れることができず、外出もできなかったので、大変でしたが、最近では「何かないの?」と聞いてくるようになったので、エネルギーがたまってきたなと感じています。


Aさん:5月下旬からお休みするようになって、幸せそうに楽しそうに過ごすようになりました。学校を連想すると目が曇ったり、元気がなくなったりするので、できるだけ学校を連想させないように配慮しています。あきらかにエネルギーが下がっていたので、できるだけ楽しく過ごさせようと思っています。

 

Cさん:1年生のころから「しんどい」といって休みがちで、よく送迎していました。2年生で本格的に行かなくなって、行きたい授業がある時だけ登校していました。最近は、スポーツ教室に通うようになって、とても楽しいようで、少しだけ学校に行っています。でも、いつまた嫌だと言い出すか不安はあります。

 

しげちゃん:その不安に対する、答えはないですよね。不登校の理由は十人十色。保護者は自分の子どもために、ベストを探すので、みなさんとても葛藤しています。

 

今「大変だ」と思うことは何でしょうか

Aさん:学校に戻らなくて良いと思う反面、戻る可能性を摘み取ってしまっていないか不安に思う時はあります。学校教育を受けず、テキストのない道を自分で進んでいくことになるので、負担があるのではないかと考えてしまいます。自分なりに様子を見てきましたが、簡単に判断してしまったのではないかとか、このままを続けるのか、学校に戻した方かいいのかなどとても迷います。

 

Cさん:どうしたら居場所を見つけられるかなと悩んでいます。
(全員が納得)
C[さん:学校以外で楽しいことを見つけられても、民間施設だとお金が必要になり通わせるのも大変。

 

Bさん:確かに日中開催していて、しかも不登校という状況を理解してくれるところでないと、ちょっと不安ですよね。

 

しげちゃん:皆さんがおっしゃる通り、居場所は市町村によっても違いがあって、困る人も多いようですね。見つかってもその子に合うとは限らないので、いろいろなバリエーションがあるといいですよね。

 

Aさん:子どもと少し離れる時間が欲しいですね。ここ(もりのいりぐち)では、ワークショップをして一緒に過ごす時間、隣の部屋でお母さんたちとこうやって話す時間が分かれているのが、とても助かっています。子どもも、扉を開けたら私がいると確認できるので、安心して過ごしているようです。

 

しげちゃん:安心できる土台を作ることは大切です。きちんと愛着関係が結ばれていることが前程にはなりますが、元気になってくれば、子どもの要望の全てに応えてあげないといけないわけではなく、3割程度で大丈夫です。「隣に座って」「一緒にしよう」と求めてきたら10回に3回は手を止めて応じてあげると良いでしょう。
 
ーみなさん、貴重なお話をありがとうございました。

※このページの内容は2023年10月13日現在のものです。

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