/ 主婦川柳
主婦川柳 - vol.85
特選
目に見えぬ小さな棘を抜いている
岡田 弘子
―見えないけれど触ると痛い。毛抜きで抜こうとしてもなかなか取れぬ。でもこの句は本当のとげというよりは、心に刺さった小さなとげと読みたいですね。
入選
変ったね去りぎわ友の声残り
伊藤 ゆかり
いつだって隣りの芝生青いから
永田 千賀子
皆送りほっと一息二度寝する
山田 裕子
義理母の背なの丸さに感謝する
端田 真由美
孫ふえて取り合う膝が小さくなる
前田 公子
※このページの内容は2017年3月3日現在のものです。
ひとこと
平明な中にも表現の確かさ、そして詩にする。難しいことですが頑張ってください。少しずつ先輩方の句を紹介します。
日めくりを剥げば痩せてゆく夢よ 黒沢かかし
落武者にしても静かな春の咳 橋本衛門七
杉野 まつ子