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慈恩寺阿弥陀堂(桜井市) トゥクトゥクに乗って桜井市の史跡をめぐる

 法衣をまとい、タイの乗り物であるトゥクトゥクに乗って桜井市内を観光案内する……。そんなお坊さんに出会い、これは乗らない手はないと、好天の一日、トゥクトゥク観光を体験した。

 

 このユニークなトゥクトゥク和尚は、慈恩寺阿弥陀堂の住職である西野寛山さん(51)。集合場所である阿弥陀堂は、玉列(たまつら)神社の真横にあった。まずは西野さんと一緒に玉列神社に参拝することから案内はスタートした。

 

阿弥陀堂前にスタンバイしているトゥクトゥクと西野さん

 

 玉列神社は大神神社の祭神大物主命神の御子神であり、大神神社の摂社となっている。また、拝殿に向かう階段の近くにある誕生石は「ヘイチョウ、カイチョウ」と3回唱えれば元気な子が育つといわれているそうだ。そんな話を西野さんから聞きながら、境内を参拝して、トゥクトゥクツアーの無事を祈る。

 

 そして、いよいよトゥクトゥクに乗車する。トゥクトゥクは窓がなく、自然の風をそのまま感じられる乗り物。真夏や真冬は厳しそうだ。かなり揺れるため、しっかりと持ち手をつかんで、いざ出発。西野さんは運転席で、案内の声が聞こえるようにマイクも完備。観光案内を聞きながら、桜井の街に出発した。案内を聞きながら、まず到着したのは車も多く通りかかる、国道沿いにある駐車場。言われなければ、観光地とは思えない場所だ。

 

 「ここは雄略天皇の泊瀬朝倉宮があった場所です」

 

 明日香村の雷(いかづち)の丘の話など、西野さんの話に記紀万葉の世界に誘われた。

 

 説明が終わって出発する前には、西野さんはほら貝を立てる。ほら貝は「吹く」ではなく「立てる」というらしい。

観光地ではほら貝を立てて出発

 

 この後も、天誅組の変の際に志士が刀を洗ったと言われる地や、仏教伝来の地とされる海柘榴市(つばいち)、金屋の石仏など、地元ならではの観光地をトゥクトゥクで案内してもらった。途中、ほら貝の音を聞いて民家から出てきた人が手を振る場面もあった。この地域ではおなじみの光景になっているようだ。 その後、恵比須神社にも立ち寄り、最後は大神神社へ。参道を走るのはなかなか目立つが、貴重な体験になった。

 

 これから涼しくなる季節。ちょっと変わった観光に、体験してみても良いのでは。 (久)

アクセスマップ

蜘蛛塚・蜘蛛窟

トゥクトゥク乗車は1人3000円。要予約。

 

※このページの内容は2025年10月3日現在のものです。

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