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ファイナンシャル・プランナーに聞くお金の話【10】おひとり様の心得《終活》

 お金のプロであるファイナンシャル・プランナーにおひとり様のお金の問題について、数回に分けて聞いています。今回は〈終活〉についてのお話です。

 


事実をよく分かるように書き記すこと

 

 ある年齢になれば「終活」を始める方が多いと思いますが、おひとり様は特に大切です。もしもの時、周りに大変な迷惑をかけてしまいます。難しく考えなくて良いので事実が分かるようにだけはしておきましょう。

 

資産状況の把握(お金の終活)

 財産目録の作成(財産の棚卸)を行いましょう。

 

①預貯金…銀行・郵便局・証券会社などの金融資産
②保険…生命保険、自動車・火災・傷害等の損害保険、共済など
③年金…公的年金・個人年金
④不動産…土地・居宅・協同住宅・その他
⑤その他の資産…資産価値のある宝石・貴金属・会員権など
⑥負の財産…ローン・カードなど(特に大事です

 

 

要介護・認知症になった時の財産管理

 誰かに託さなければなりません。親戚、他人でも信頼できる人がいれば良いですが、いない時は任意後見契約や信託の活用も考えましょう。

 

〈任意後見契約〉
⇒将来自分の判断能力が衰えた時に備えてあらかじめ自分で支援者を選んでおく

(費用は要する)

 

〈信託の活用〉
⇒いろんな活用法があるので一度調べておく
(ただし、ある程度の資産がある方)

 

 いずれにしても、事前によく検討しておく必要があります。

 

相続の問題

 おひとり様で直系尊属(父母、祖父母)もいない場合。
 ⇒他の法定相続人には遺留分がないので遺言書を作成しておけば、自分の思うような遺し方ができるので、専門家に相談しておく方が良いと思います。

 

死後の問題

 子・兄弟姉妹・甥姪、友人等がいれば、事前に話し合って準備しておく必要があります。しかし、誰もいない場合や、いても迷惑をかけたくない場合は事業者・司法書士等と契約をしておくこともできます。

 

〈死後事務委任契約〉
⇒亡くなった後のさまざまな手続きや事務を委任しておく契約。
①親族等への連絡
②葬儀・納骨や永代供養
③家財道具の処分等
④市役所等の手続き
⑤医療費・施設費等の支払い
⑥家の明け渡し(賃貸の場合)
⑦その他
 など、自分の考えを伝え、契約内容は納得するようにします。

 

 エンディングノートを作られる方が多いと思いますが、ネーミングが気に入らないとの声も耳にします。形はこだわらなくて良いので事実が良くわかることが大切です。書き記しておけば後はスッキリしますので、是非お勧めします。

※このページの内容は2022年10月21日現在のものです。

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