ファイナンシャル・プランナーに聞くお金の話【6】おひとり様の心得《終の棲家を念頭に入れた住宅プランニング》
前々回の「おひとり様の心得」掲載後、もう少し詳しく知りたいとのリクエストがあり、お金のプロであるファイナンシャル・プランナーに何回かに分けて詳細を聞きました。今回は〈終の棲家を念頭に入れた住宅プランニング〉についてです。
賃貸か?住宅購入か? 戸建てか?マンションか?
おひとり様(シングル)の場合、住居は賃貸という人も多いと思います。しかし老後のことを考えた時、これから先ずっと家賃を払い続けられるかという不安から、50歳位で住宅の購入を考える人も多いです。
おひとり様の場合、高齢になったときにお世話をしてくれる親族がいないので、施設への入居ということが多いと思います。
賃貸か住宅購入か、戸建て住宅かマンションかと迷うところですがそういった諸事情も考えた住宅プランニングが必要になります。
それぞれの利点・欠点を見てみましょう。
賃貸か住宅購入か
①賃貸の場合
利点:
・固定資産税、修繕費等住宅に関する費用が要らない。
・気軽に引っ越しができる。(例:お隣さんが迷惑な人だった時など)
・施設入居になった場合も比較的簡単に転居できる。
欠点:
・家賃を払い続けなければならない。
・60歳を超すと家主が嫌がりなかなか貸してもらえない。
(孤独死等を警戒する)
②住宅購入の場合
利点:
・高齢になった時資産として安心材料になる。
(ただし、ある程度の貯蓄があり、65歳・70歳まで働いて収入を得ることができる人)
欠点:
・固定資産税、修繕費等住宅関連費用がずっとかかる。
・購入後、近所の環境が変わっても簡単には引っ越しできない。
・住み替えや施設入居となった場合、家を売却しようとしても場所によっては不動産価格の下落によって売れなくなるかもしれない。また、売れたとしても損失が大きくなるかもしれない。
戸建て住宅かマンションか
①戸建て住宅の場合
利点:
・長く住むことで近所と良い関係ができれば安心感が増す。
・造園や家庭菜園などの楽しみができる。
欠点:
・高齢になり足腰が弱ってきたとき、家の手入れや日常生活が困難になることが多い。
②マンションの場合
利点:
・日常生活が戸建て住宅と比べると楽である。
・立地の良い所(駅近くの物件)であれば売却がスムーズにいき、売却益が出る場合もある。
欠点:
・隣り近所の人付き合いが希薄のことが多い。
選択肢はいろいろありますが、人それぞれ家庭の事情・環境は違うので一概には決めつけられるものではありません。あくまで参考としてくださいね。そして自分に合った(資産設計も含めて)計画を早いうちから立てることが必要と思います。
悔いのない老後を過ごすために!
【情報提供】
CFP®認定者
廣澤牧子さん
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「ファイナンシャル・プランナーに聞くお金の話」過去の話はこちらから
【1】2022年働き方改革!! 押さえておきたい「副業」のポイント
【4】おひとり様の心得
※このページの内容は2022年6月17日現在のものです。