音羽山観音寺 後藤住職の花だより 2021年春
桜井市の山の中腹にある観音寺の春は、少し後からやってきます。今年も3月から4月上旬にかけて境内には、さまざまな花が次々と開花しました。ならリビングでは、虫と花が大好きな後藤住職の花だよりをお届け。今後は、ならリビングホームページを中心に、季節に合わせて掲載予定です。
本堂前でいっぷく
スプリング・エフェメラル 雪割草
早春に咲く雪割草。短期間に咲く春を告げる花の一つ、スプリング・エフェメラルと呼ばれる花が本堂の東にひっそりと咲いています。ピンクや白色の雪割草、紫色のミスミソウ、ユキワリイチゲもあるそうです。
「雪割草の花壇で咲いているのは確認できるけど、別の場所で花が咲くこともあるの。これなんか石灯ろうの隙間で咲いているでしょう?花壇から10m以上離れているのに、どうやって花咲くんだろうね」
石灯ろうは本堂を真正面に見て左側。本堂を越えて西側で花を咲かせています。よく見ると植え込みの下にも別の雪割草が確認できました。
石灯ろうに雪割草・見つけた時にほっこりする早春の花
「雪割草は花壇以外どこで咲くのかお楽しみね」と休憩しながら話す。
雪割草
ミスミソウ
種が飛んで根づく そこが最適な場所
玄関先のプランターにサクラソウが並んでいます。大きくたくさん花を咲かせるものと、小さいまま花が咲いているものがあります。
「冬にね。去年のこぼれ種で通路に芽を出したのがあったの。踏んだらかわいそうだから空いてるプランターに移植したのよ。そしたらね、柔らかい土だから霜柱ができちゃって、根が浮いて凍ってしまってほとんど枯れたの。生き残ったのは花を付けたけど小さいままでね。移植しなかった通路の花が一番元気。種は自分がどこで芽を出したら育つか知っているんだわ」
春は、椿、ミツマタ、バイモなどが咲きます。ケイオウザクラは挿し木して、増やしているそうです。挿し木して根付いていることから、観音寺の庭と、きっと相性が良いのでしょう。
サクラソウとケイオウザクラ
種をまいて育てたサクラソウ。元気で生き生き。手前はケイオウザクラ(つぼみ)
※このページの内容は2021年5月14日現在のものです。