あしたは晴れ - PBL(プロジェクトベースドラーニング)
日々変化する社会の中で、子どもたちが生き抜くために必要な力を養う学習方法として注目されているのが、PBLです。すでに、大学などの高等教育機関では積極的に取り入れ、企業も子ども向け事業の一つとして注目しています。
社会を生き抜く力を養う 子どもの「やりたい」を尊重する
PBLは、問題解決力を育てる学習方法で、テーマとゴールを設定し、ある一定期間の中で、課題解決策を考えゴールに進んでいきます。自分で考え判断して対処することで、問題を解決できるという自信や考え抜く力が身につきます。
この学習法を取り入れた個別プロジェクト型理科実験教室を展開している「放課後研究室ナンデヤ?」代表の脇本涼さん(30)は「子どもたちはいろんな可能性を秘めていて、座学が向いている子、実体験から学ぶ子など様々です」と話します。脇本さんが学習塾で働いたとき、大人からのアプローチしかない学習指導に違和感を感じ、もっと子どもからのアプローチがある学びができればと思ったのが開所のきっかけとなりました。脇本さん自身も試験勉強より実験など体験をベースにした学習の方が身についたそうです。

同教室では、多彩なテーマの簡単な実験を体験し、自分らしさを見つけることから始まります。自分の得意分野や強みを見つけた子どもは、次のステップのPBLに進みます。
大人は先が分かっているのでつい口出ししますが、この芽生え始めに口を出すのが一番やる気を削ぎます。子どもがやりたいと思い、自分がやってやると思うのを見守ることが大切です。 今同所には、木工に興味を持ち他の子からの制作依頼を受けるようになった子や粘土を使った手作り駒では物足りず3Dプリンタで駒を作成して駒回し大会を企画する子もいるそうです。
ここで脇本さんが注意しているのは、テーマが自己満足で終わらないこと。人と繋がり、誰かの役に立つことが大切です。自分だけが楽しかったではなく、周囲に影響を与えることができたことで、外(社会)に向く気持ちの醸成に繋がります。
PBLを始め、教科横断型教育やSTEAM教育※1など様々な教育手法があり、それぞれ素晴らしい特徴がありますが、まずは子どもたちの「やってみたい」「試してみたい」という気持ちが一番大切にしてほしいです。
※1 科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)アート(Art)、数学(Mathematics)を総合的に学習する教育手法
放課後研究室ナンデヤ?
奈良市大宮町1丁目1-28メゾンプリメール海保ビル70C
TEL:0742・81・9373
※このページの内容は2021年11月5日現在のものです。