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遷都1300年祭メイン会場跡(平城宮跡・奈良市) ふたたび静かな史跡に人も野鳥ものんびりと

遷都祭開催時。平日でも4000人~5000人訪れていたころ

 電車の窓から見える平城宮跡は、遷都祭の建物の撤去作業と整地に忙しく、トラックやショベルカーが行き交う。そんな中でも観光客は入って見学ができるという。遷都祭後はじめて会場跡を訪れることにした。

 

 朱雀門側から入ると数人の警備員が車の誘導をしていた。彼らの話によると8時30分~17時まで開門しているそうだ。観光客の足は祭後も絶えなくてこの日は大型観光バスも入っていた。駐車場も無料で利用できるようだ。案内看板には朱雀門、大極殿、遣唐使船と書かれてあるが、遣唐使船は仮テープで消されていた。3月か4月には再びオープンするそうで、それまでは外観のみ楽しむことができる。

 

 吹きさらしの朱雀門に立った。ここから眺める大極殿が一番平城宮らしいと感じる。かつての都の広大なようすが一望できる場所でもある。奈良文化財研究所のボランティ アガイドたちが待機し、3~4人いた観光客に 朱雀門の説明していた。配っていた地図は距離が書いてある手作りのカラー地図だった。

 

 「直線距離で朱雀門 と大極殿は800m。通路は回っているのでもう少し距離があります。よかったら行ってみてください」とガイドの1人が観光客に話す。実は祭の間は、かなり並ばないといけないと聞いていた大極殿は、まだ入ったことがなかった。大極殿までは四方遮るものがない通路で、冷たい風が耳を痛くする。そんな寒空の下でも晴天のこの日、ヒバリが空高く鳴いていた。悠久の人々も鳥の声を聞き、春を感じていたのだろうか。

 

 朱雀門から大極殿まで1500歩。いい運動量になる。大極殿も無料開放なのだがここにもボランティアガイドが待機していた。午前中に入場した人は約250人。ゆっくりと見学できるとあって会期が終わってからも人が多く訪れる。四方の壁 に描かれた玄武、青龍、朱雀、白虎は上村淳之氏の作。奈良らしい一面がこんなところにも現れている。

 

 平城宮跡は湿地帯と聞いている。ぬかるみが野鳥や植物の宝庫となっている。再びひっそりとした平城宮跡こそ、自然の営みがある本来の姿なのであろう。(え)

 

遷都祭後、人が少なくひっそりしている

アクセスマップ

地図

遷都1300年祭メイン会場跡(平城宮跡)

大極殿9時~16時30分(月曜休館)

※このページの内容は2011年2月25日現在のものです。

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