下北山村公式アプリ「貞子の村巡り-下北山村でさだキャン-」を体験!
奈良県内で見つけたチラシに興味を持った。「貞子の村巡り」。インパクトのあるタイトルに、ダムの写真、映画で有名な「貞子」の姿があるチラシは目を引く。下北山村に行く機会があり体験してみた。(上記の写真は下北山村地域振興課提供)
奈良県最南端の村でスマホで楽しむアプリ
村に行く前に、スマートフォン(以下・スマホ)にアプリをダウンロード。地図が出てくるが、下北山村にいないため特に何も起こらない。まずは奈良県最南端の村、下北山村を目指した。
下北山村は奈良県南東部にある人口約800人の村。キャンプやダム湖・渓流での釣りなどアウトドアに訪れる人が多い村である。最近では、奈良で初めてJリーグに参入した奈良クラブがキャンプも行っている。
橿原市から国道169号線を南下し、上北山村を越えて下北山村に入ると、池原ダムのダム湖が見えてくる。晴天の日に橋を渡るのは気持ちが良い。
観光地をめぐりながら貞子と写真撮影も
このアプリは村内に設定されたARスポット(地図には井戸のイラスト)に近づいて起動すると、スマホの画面に井戸や貞子が表れ、写真撮影できるというものだ。
下北山村に入り、まずはARスポットのひとつである下北山スポーツ公園へ。アプリの地図を参考に、井戸のマークの場所を探す。おおよそ近づいたと思われる地点で車を降り、ARを起動してみた。写真撮影の画面になる。初めは使い方がよくわからなかったが、辺りを画面で表示していると、地面に「貞」の文字が…。その後、井戸と貞子が表れた。
続いて、次のスポット、「池原大橋」というトラス構造の橋へ。これまで、通り過ぎたことはあったが、車を停めて見ようと思ったのは初めてだ。
ARスポットでは、ネットの口コミのように貞子目線の口コミ評価があり、親しみやすい表現で観光スポットを案内しているのもおもしろい。
キャンプ場以外の村の魅力知ってほしい
下北山村地域振興課で、このアプリを開発した目的を聞いた。
キャンプ場に多くの人が訪れるが、ほとんどがそのまま帰ってしまうという。そこで、村のおすすめスポットを巡って、キャンプ場以外の村の魅力を知ってもらい、継続的に訪れてもらえるようにとの思いから作られたとのこと。
VPS(ビジュアル ポジショニング システム)というシステムを用いたARを使っているため、現実世界との誤差を数cmに抑えて、ARのオブジェクトを正確な位置に出現させることが可能とのことだ。デジタルを活用した観光客誘致は初めての試みという。
ちなみに「貞子」と下北山村には特に縁はないとのこと。貞子が公式YouTubeチャンネルでソロキャンプデビューしていたことから、下北山村のキャンプ場にも貞子が来た…と掛け合わせたそうだ。
帰りにもう一か所、池原ダム堰堤にも寄って3か所クリアしたが、下北山村は広くて、なかなかすべてのスポットをクリアするのは難しい。しかし、確かにこういうアプリがあるからこそ行ってみよう、足を止めて見てみようと思うスポットもあるだろう。一人で訪ねたため、貞子単独での写真しか撮れなかったが、誰かと一緒であれば貞子と一緒に記念撮影もできる。
観光客誘致にもいろいろな方法があるが、なかなか興味深い、おもしろい試みだと思った。このアプリは2025年まで使えるそうなので、一度奈良県最南端の村へ出かけてみては。
【メモ】
下北山村役場ホームページ
http://vill.shimokitayama.nara.jp
※このページの内容は2023年4月21日現在のものです。