ワンちゃんの健康も食事からー飼い犬の食事を考えよう

　犬を飼う人が多くなり、家族同様に家の中で大切に過ごしている人も増えています。一緒に行動することが増えると、愛らしい姿に、ついつい自分たちが食べているものを与えてしまいがちです。
　それは犬の体に大変な負担を与えていることになります。大切なワンちゃんが健康で過ごせるような食事について、ペット食育士の延藤渉さんに聞きました。

最初が大切

　犬種にもよりますが、犬は大変賢い生きもので、一度食べておいしいと感じると、それ以外のものを食べなくなることがあります。また、アレルギーを持つ犬もいるなど、人と同様に個体差もあります。
　市販のドッグフードの場合、商品によっては添加物が多いものもあります。また国産品だから安心というわけでもありません。表記されている成分表をしっかりと確認して、適量を与えるようにしましょう。

手作り食追加で食事バランスを

　ドライフードを与えている犬は、水分が不足しがちです。一緒に水を与えていても、あまり補給できていないこともあります。水分不足は便秘に繋がります。また、ドッグフードによって、タンパク質が主成分のものがあります。その場合、野菜不足になりやすいので、水分補給を兼ねて、ドライフードに野菜系スープを加えてあげると良いでしょう。
　ネギ系の野菜は、中毒症状を引き起こす可能性があるので、それ以外の野菜を数種類柔らかく煮込むだけでOK。野菜からだしがでるので、味付けも必要ありません。多めに作って冷凍しておけば便利です。

何かあげたい気持ちは野菜で回避

　人が食事をしていると、何か欲しそうに寄ってくることがあります。つぶらな瞳で見つめられると、ついつい人と同じものを与えてしまうことも。しかし、それは犬の体に非常に負担を与えます。一度味を覚えた犬は、人が食べるものは自分も食べて良いと思い込んでしまいます。
　人が食事をするときは、最初から犬に与えられる野菜などを用意しておくと、互いにストレスなく過ごせます。また、フレッシュのくだものもぶどう以外なら基本的に大丈夫ですが、糖分が多い分、与えすぎには注意しましょう。

ストレスなく食事を楽しんで

　手作り100％が絶対良いのでもなく、ドッグフードの栄養バランスが完璧というわけでもありません。犬種や体格、性格によって、食べ物の向き不向きや好み、アレルギーなどもあります。一緒に楽しく、健康維持ができるよう、食事を意識してあげると良いでしょう。
　旅行や災害時用として、人の赤ちゃん用のベビーフードを活用できるとか。ベビーフードを水で薄めて、ドライフードと一緒に与えるそうです。どうしても手作りができない場合などに利用してみるのも一つですね。　

ペット食育士1級
延藤渉さん(写真左）

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