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プラスαが楽しめる 奈良の伝統建造物
秋の行楽シーズンがやってきます。「どこへ出かけようか」と考え始めている人も多いのでは。県内には、歴史ある建物などが各地に残っています。一度見てみたいものですが、見るだけじゃもったいない。受け継がれた伝統に思いをはせながらも、食べたり遊んだりできる、プラスαのお楽しみがある伝統建造物を紹介します。
目次
名勝依水園 「三秀亭」【奈良市】
庭園を眺めながら心安らぐひとときを
田舎家風の建物「三秀亭」は、奈良晒で財をなした清須美道清が茶席として依水園に移築。江戸時代の形式を残しながら、円窓や網代の天井など明治時代の意匠を加え、明治期に大きく改装。名物の鰻とろ御膳3500円は、初代館長中村準佑氏の好物「鰻」と「麦とろ」がメニューに。
美しい日本庭園 江戸期と明治期の趣
国の名勝庭園に指定される「依水園」。清須美道清が客人をもてなす場として庭園を整え、明治期には同業の関藤次郎が、昭和期には、神戸の海運業者中村準策へと引き継がれました。
それぞれの時代に修復整備が行われ、現代の美しい風景に繋がっています。街のにぎわいより少し離れた、美しい日本庭園は、四季折々の草花が訪れる人を楽しませてくれます。
併設の寧楽美術館には、準策をはじめ中村家3代が収集した美術品を所蔵・展示。今年12月24日まで、企画展「やきもの用語実見展~虫食い、口紅ってなんだろう?」を開催しています。
名勝依水園 「三秀亭」
住所
奈良市水門町74
TEL
WEBサイト
SNS
営業時間
9時30分~16時30分
(三秀亭:食事11時30分~14時、喫茶10時30分~15時30分)
休園日
火曜日
入園料
一般1200円、高大生500円、小中学生300円(三秀亭利用は入園料不要)
地図
江戸川 ならまち店【奈良市】
呉服商の邸宅跡で関東風うなぎを味わう
およそ150年前、明治期の建築。戦後、呉服商を営んでいた宮島善治が譲り受けた。その後、貴重な町屋の保存活用のため、うなぎ料理店の江戸川ならまち店がオープン。店内は実業家の邸宅らしく、趣のある造りに。大正期に増築された洋館部分はレトロ感たっぷり。
創業70年のうなぎ料理店 商人らのなりわいに思い馳せ
店にある建物の由来によると、実業家・関藤次郎によって明治初期に建築された建物でその後、宮島家が譲り受けました。最盛時は、現店舗南側の道路まで建物があるほどの建築規模で、見事な庭園なども備わった邸宅だったことが分かります。 貴重な建物の保存を願う地元住民らの強い要望を受け、江戸川ならまち店が約20年前にオープン。蒸しの入った関東風のうなぎは、ふっくらヘルシーと人気。定番のうな重のほか、御膳風のメニューも用意しています。商人らの歴史に思いを馳せながら、今年で創業70年を迎えた老舗の味を味わってみては。
江戸川 ならまち店
住所
奈良市下御門町43
TEL
WEBサイト
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営業時間
平日:11時~15時(14時30分L.O.)、17時~21時(20時L.O.)
土日祝日:11時~21時(20時L.O.)
定休日
第3木曜日
駐車場
提携駐車場あり
地図
生駒山上遊園地【生駒市】
山頂からの素晴らしい眺め90年以上愛され続ける
昭和4年の開園以来、世代を超えて愛され続ける遊園地。現存する大型遊具では国内最古といわれる「飛行塔」は2021年、土木学会選奨土木遺産に認定。山頂よりもさらに約20m高い、ゴンドラからの眺めは素晴らしく、天気がよければ大阪湾や神戸方面までを一望できる。
小さい子どもも 安心して遊べる遊園地
標高642mの生駒山上にある、今では県内唯一となった遊園地です。乗り物の中には、付き添いがあれば0歳の子どもが乗れるものもあり、小さい子ども連れの家族がたくさん訪れます。最近では、レトロな雰囲気を楽しむ若いカップルも訪れています。
もう一つの魅力は、山の上からの素晴らしい眺め。大阪平野を一望でき、大阪湾、六甲山の山並みも見ることができます。9月2日~18日の土・日・祝日はナイター営業をしているので、「COOL JAPAN AWARD 2019」を受賞した美しい夜景も楽しめます。
生駒山上遊園地
住所
生駒市菜畑2312-1
TEL
WEBサイト
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営業日
~2023年12月3日
休園日
毎週木曜日、そのほか休園日あり
営業時間
10時~17時(シーズンによって営業時間は異なる)
入園料
無料(のりもの料金は別途必要)
駐車場
あり(有料)
※各種のりものは点検などにより運休の場合あり
地図
うぶすなの郷 TOMIMOTO【安堵町】
記念館の時代を経て富本憲吉の思い感じる場に
陶芸家・富本憲吉の生家が記念館となり、その後、書斎として使われていた離れの「日新」や、憲吉が好んだ「竹林月夜」を再現した土蔵は宿泊施設に。記念館開館時に建築された大和民家様式の主屋はレストランとして、季節に応じた料理を提供している。3日前までの完全予約制。
農作物の恵み感じる料理 富本憲吉の見た風景に思いはせ
安堵町に生まれた陶芸家・富本憲吉は、この地を「うぶすな」と呼び、原点として大切にしていたそうです。生家は現在宿泊施設やレストランとして営業。江戸時代後期に建てられた長屋門や宿泊施設として使われている離れは、憲吉が暮らしていた当時の姿が思い浮かぶよう、大切に引き継がれています。
レストラン「五風十雨」では、料理長が自ら買い付けに行き仕入れた食材を使って作る季節の料理を提供。昼食は松花堂5500円~、夕食は会席1万円~。
ならリビング読者特別昼食プランとして、うぶすなの小箱(うぶすなの季節の松花堂)を4000円で。うぶすなの「翔」(季節食材を味わう会席コース・通常7200円)を6800円(各税込)で提供します。詳細は問い合わせを。
うぶすなの郷 TOMIMOTO
住所
安堵町東安堵1442番地
TEL
0743・56・3855(11時~17時)
WEBサイト
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営業時間
昼食:11 時~ 14時30分(最終入店13時)
夕食:17時~(L.O.19時)
定休日
火・水曜日
※レストランは3日前までの完全予約制。宿泊も受け付けている。
駐車場
あり
地図
布穀薗(ふこくえん)【斑鳩町】
北畠男爵の元邸宅を和カフェに 母屋を望みながらランチ&スイーツ
明治期に司法官を務めた北畠治房が晩年を過ごした邸宅で明治20年建築。同時期に建てられた長屋門を現在カフェとして利用し、店内や庭のテラス席から母屋を望むことができる。起り(むくり)屋根や格子のデザインなど見どころも多く、ランチやスイーツを味わいながら鑑賞したい。
県産の食材を生かした料理 全粒粉入りの三輪そうめん
来年10周年を迎える和カフェ「布穀薗」。奈良県産の食材を使ったランチやスイーツが豊富で、竜田揚げランチ1750円は開店当初から不動の一番人気メニュー。布穀薗ランチ(事前予約制)などのメニューも含め、各ランチには自社開発の全粒粉入りそうめん「ベル・ブラン」を使った料理が付いています。また柿と白あんの最中と豆腐白玉だんご850円などオリジナリティーあふれるスイーツメニューも。今年、大和茶を使った斑鳩オーレを自分好みに仕立てることができるようリニューアル。自家製の生チョコや中宮寺の干菓子と一緒に楽しめます。
布穀薗(ふこくえん)
住所
斑鳩町法隆寺2-2-35
TEL
WEBサイト
SNS
営業時間
10時~16時(L.O.15時45分)
定休日
水曜日(祝日の場合営業)
駐車場
あり
※建物は現在居住中のため内部の公開は無し
地図
蔵元料理 マルト醤油【田原本町】
復活した奈良最古のしょうゆ蔵でしょうゆと地元野菜の料理を
元禄2年、大和盆地の中央で創業したしょうゆ蔵が約70年の時を経て復活。レストランでは創業当時の雰囲気をそのまま伝える建物で、大和川沿いで作られる大豆や小麦を使って醸造されるしょうゆと地元産の野菜を中心とした季節のコース料理を味わえる。完全予約制。
地域の豊かな農耕文化を次世代へとつなげるために
戦後間もなく閉じられたしょうゆ蔵を、18代目当主の木村浩幸さん(46)が復活。緑豊かで、食文化の豊かな大和盆地の風景を次の世代につなげたいと、復活したしょうゆと、地元産季節の野菜を使った料理を提供するレストランとホテルをオープンしました。
しょうゆを復活するため、木村さんは残されていた1000点もの古文書を読みとくことから始めました。中には地域のこと、蔵元のことが息づかいを感じられるほど生々しく書かれていたそうです。「日常が自然とともにある地域の良さに気付き、次につなげていきたい」。300年続いてきたしょうゆ蔵がそんな場になればと木村さんは語ります。
蔵元料理 マルト醤油
住所
田原本町伊与戸170
TEL
050・3628・8894(10時~18時)
WEBサイト
SNS
営業時間
ランチ:11時30分~14時30分(最終入店12時)
ディナー:18時~21時(最終入店18時30分)
定休日
水曜日、第1・3火曜日
※レストランは完全予約制。宿泊も受け付けている。
駐車場
あり(詳しくはHPで確認を)
地図
古墳カフェ ・ Midoro・【御所市】
敷地に巨勢氏の古墳 築180年お屋敷カフェ
6世紀の巨勢氏を祭る古墳が西尾家の敷地内にある。その西尾家の屋敷は築180年の由緒ある日本家屋。どちらも一見の価値がある。
虫籠窓が特徴的な日本家屋が正面に、門から連なる長屋の一部がカフェになっている。
古墳と屋敷と庭を堪能そしてランチでゆっくりと
水泥地区の南古墳は道路沿いにありますが、北古墳は西尾氏の屋敷の門を通らないと見ることができません。一般には御所市文化財課に電話して西尾氏に伝達し見学の予約をします。屋敷内に古墳にまつわる展示コーナーを設置。家人の案内で見ることができます。西尾氏の屋敷は長屋門が周りにあり、中庭もある純日本家屋。釘を1本も使っていない貴重な建築物です。
もう一つのお楽しみカフェ。ランチはメインとみそ汁を除いた副菜が7品。重ね煮という調理法で体にやさしい物を提供しています。カフェに訪れた人は古墳見学も可能です。
古墳カフェ ・ Midoro・
住所
御所市古瀬904
TEL
080・5326・0269(後藤)
SNS
営業時間
11時~16時
定休日
水~土曜日
あり地図
ホテル&カフェレストラン KANAU【五條市】
重要文化財の旧皇居で宿泊やランチを楽しむ
南北朝時代、後醍醐天皇をはじめ、4人の天皇を迎えたという豪族の堀氏。受け継がれた由緒ある建築物に2019年、29代目堀家当主がホテルとレストランをオープン。
地名の賀名生とは滞在し
た後村上天皇が「かなう」と命名した。
築700年の日本家屋 柱の建材物を生かして
後醍醐天皇が堀家を訪れた時は2階建ての金閣寺のような建物だったのではないかと、建物調査の報告があります。現在のかやぶき屋根の建物になったのは初期の江戸時代。
門をくぐると右手に日本家屋のホテル、中は改築して洋風の造りになりました。1泊素泊まりで1人1万円くらい。ピアノも一棟貸しなので弾き放題。犬の同伴も可能で、一緒に川遊びも楽しめます。また幻の鉄道「五新鉄道」が散歩コースなので、トンネルや橋など遺構を散策することができます。正面の重要文化財の建物がカフェレストランKANAUです。夏野菜の冷製パスタ1980円が人気で、ピザや1年中かき氷もあります。さらに川沿いのテラスでバーベキューもできます。
ホテル&カフェレストラン KANAU
住所
五條市西吉野町賀名生1番
TEL
WEBサイト
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営業日
レストランは水・土・日曜・祝日。
ホテルは無休。
営業時間
レストランは11時~15時30分(L.O.)
駐車場
あり
地図
※このページの内容は2023年9月1日現在のものです。