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「アサーション」でコミュニケーションを円滑に

 新年度がスタートします。新しい環境で初めて出会う人と会話をする機会も増える時期です。家族、学校、職場、地域など、生活のどのような場面でも「コミュニケーション能力が必要」と言われます。他の人と上手に意思疎通ができる能力のことですが、苦手意識が強い人が多いのではないでしょうか。
 アサーションは、自分の価値観も相手の価値観も大切にしながら自分の思いを表現し、相手に伝えることです。日頃から取り入れるコツについて紹介します。

 

※画像はイメージです

 

 

ー「私は」を使うのが苦手な日本人

 次のような言葉を聞いて、どのように感じますか。

 

『いま何時だと思っているの』

 

 「いつも使ってるな」「きつい言葉だな」「うるさいな」などいろいろな感じ方があると思います。
 これは、自分の価値観を相手に押し付けた言葉で、相手の価値観を尊重できていません。また、どうしてこの発言をしたのかというこの人の本心が分からず、相手も戸惑います。実は、言葉を発した本人も、自分の本心があることに気づいていないことが多いです。
 本当は「あなたがいない時間が寂しかった」「とても大変なことがあってそばにいてほしかった」「あなただけ遅くまで出かけてずるいと思った」などの気持ちがあるのに、そこは心の中に残したままになってしまっています。
 このように会話の中で「私は」という主語がない言語を使うと、相手が不快に感じたり、攻撃的に感じてしまったりと、コミュニケーションが円滑に進まないことが多いです。

 

ーまずは自分の本心に向き合う
 「あなたのためを思って言っているのに」と思うことはありませんか。一見すると「私の気持ち」のように思いますが、実は相手に自分の価値観を押し付けている言葉になっています。これもアサーションではありません。
 自分の思いを表現するためには、まず自分の本心に気づくことが大切です。
 日本人は、自分の考えに自信が持てなかったり、自分の考えを出さないのが相手のためになると考える傾向があります。「協調性」を大切にすることは良いことですが、相手の意見と同じでないといけないのとは違います。
 自分の考えを押し込めてしまったために、嫌味を言うなど攻撃的な発言になってしまうこともあります。まずは自分の本心に気づき、それが相手と違っても良いことを受け入れ、少しずつ自分の思いを伝えるように心がけましょう。そうすることで、建設的な会話が生まれてきます。
 
ートレーニング参加も有効
 1人で考えをまとめるのもよいですが、他の人とのロールプレイを取り入れたアサーショントレーニングを受講するのも一つです。ほかの参加者と対話することで、1人では気づけない本音を引き出すことができます。
 アサーショントレーニングを開講している、NPO法人子育て研究所tocotoco代表理事の辻川朱利さんは「アサーションは全てのコミュニケーションの基礎になる考え方です。自分の考えに気づくことは“自分を生きること”に繋がります」とのこと。コミュニケーションが苦手と感じる人は、ぜひアサーションを心がけ、自分の考えに気づくよう自分の心と向き合ってみてはいかがでしょう。
 

【取材協力】
NPO法人子育て研究所tocotoco

代表理事 辻川朱利さん

 

同法人HP:https://tocotocolabo.wixsite.com/main

 

《アサーショントレーニング講座》
日時:2023年5月14日(日)、28日(日)、6月11日(日)
   10時~14時(3回連続講座)
参加費:1回5,000円(珈琲ランチ付き)
場所:CAFE鍼灸ZADAN(斑鳩町法隆寺2-3-16、近隣に有料駐車場あり)
問い合わせ先:090・6325・6929(子育て研究所tocotoco代表の辻川さん)

※このページの内容は2023年3月31日現在のものです。

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