ファイナンシャル・プランナーに聞くお金の話【18】知っておきたい医療・介護の基礎知識《介護の基礎知識》
お金のプロであるファイナンシャル・プランナーに聞くお金の話。今回は介護の基礎知識です。誰もが関係ある問題です。【14】【16】に続いて、基礎知識を押さえておきましょう。
基礎知識を持った上で専門家と相談して進めて
日本では超高齢化社会に突入し、その割合が上昇を続けています。これからもますます増え続けていくと予想される介護に関する問題は、本人だけに留まらずその家族の問題にもなっています。
しかし、やみくもに不安を煽ることなく、現実をみれば手厚い福祉に見守られていることを知っておくことが必要です。
介護はひとりひとり内容が異なり、広範囲になるため全部を理解するのはとても大変です。私たちが全部理解するには限度があります。ですのでざっくりしたことを頭に入れておいて、後はプロの方と相談して進めていくのが大切な事です。では、知っておきたい基礎知識のお話です。
介護保険とは?
介護保険とは、介護が必要な方を社会全体で支える制度です。65歳以上のすべての方が、住み慣れた地域でできるだけ自立した生活が送れるように。また介護が必要になっても、自立した日常生活を支援するケアプランに基づいて提供される保険・医療・福祉サービスです。
介護保険の仕組み
みんなが住んでいる市町村が保険者となって運営します。40歳以上の方が被保険者となって保険料を納め、介護や支援が必要になったときに、要介護(要支援)認定を受け、利用料等を負担してサービスの提供を受けます。
介護が必要になった時行う手続き
①申請をする
②心身の状況などを調査
③主治医に意見を求める
④専門家の審査
⑤認知結果のお知らせ
⑥ケアプランの作成
⑦サービスの利用
⑧更新手続き
介護サービスの利用の仕方
認定の結果に応じてケアプランを作成しサービスを利用します。
〈要介護1~5の方〉
◇居宅サービス
→事業所ケアマネージャーによる課題分析
→話し合い
→ケアプランの作成
→サービスの利用
◇施設、居付系サービス
→施設ケアマネージャーによるケアプラン作成
→ケアプランに基づいてサービスを利用
〈要支援1・2の方〉
◇地域包括支援センター
→介護予防計画担当者による課題分析
→担当者との話し合い
→介護予防ケアプランの作成
→サービス提供事業者と契約
→サービスの利用
いかがでしょうか。大まかな流れをお分かりいただけたでしょうか。それで十分です。後は専門家と相談しながら進めていきます。一番大切なことは一人で抱え込まないで、周りに助けを求めることです。甘えられることは甘えることが本人にとっても家族にとっても一番大切な事だと思います。
次回、【20】(8月更新予定)は「介護のおかね」のお話を予定しています。
※このページの内容は2023年6月9日現在のものです。